今年の福岡県入試問題学力格差が拡大する出題傾向
今年の入試問題の特徴について考えていきましょう。
全体を通していえることは、半分ぐらいは教科書や学校の授業の勉強だけでも解ける単純問題ですが、
勝負どころの問題は、かなりの準備が必要だということです。
昔と違って、パターン化された問題ではないので短期間の対策で解決できるものではなくなりました。
スポーツの試合と同じで、相手がどんな手で攻めてくるかはやってみなければわかりません。
一流選手は、状況に応じて直感的に動きを変えることができます。このような対応が出来るのは、それまでの充分な練習があるからです。
ただ時間をかけるだけでなく、攻撃や防御の本質をとらえておくことを常に意識しているので、相手の動きの意味がわかり、適切な対応が可能になるのわけです。
今、入試で勝負どころとなる問題も、これと全く同じ構造です。
まず全体像をとらえる、それから解法をイメージする。他の手はないか、条件の見落としはないかなどなど、
これらのことは、一回授業を聞いたぐらいでは身につくものではありません。
たくさんの問題に何度もあたって、自分の考えの幅を広げていかなければならないのです。
とはいっても、多くの人は、問題で問われていることの意味をよく考えずに、言葉や数字を適当に組み合わせて、式を作ったり、記述するような「勉強」をしているのではないでしょうか。
学力格差が広がるとは、そういう意味です
次回より、今年の問題を使って、具体的に掘り下げていきます。