今年の福岡県入試問題 数学は頭を柔軟にして全体像をとらえること

今日は、数学について書きます。

入試問題の中で、数学は一番難しく、例年平面図形と立体図形の最後問題の正解率は5パーセント以下。
年によっては、1パーセント台、ということもあります。

今年も、円の問題は、筋道が見えてこないと、全く手のつけようがない問題でした。
(しかけがわかれば、するするなのですけど)
立体は、各辺の長さを出せば、あるテクニックを知っていれば出来る問題でた。
いずれにしろ、ほとんどの人にとって、この2問は「捨て問題」です。

解けると面白いので、指導ではヒントを与えて出来るだけ生徒が自分で解くように教えますが、
合格点を取るための実際の試験では、「捨てる」という冷静な判断が必要です。


他の教科もそうですが、特に数学の問題を解くときは、頭を柔軟にして全体像をとらえることが大事です。
最初にあげるこの問題は、

すでにパターン化していて、0≦y≦8を間違えることはないでしょう。
しかし、一昨年のように、

と聞かれたら、とたんに正解率が落ちてしまいます。

要するに、xの増加量、yの増加量、変化の割合について、
グラフの図形的なイメージが出来ているかどうか、が理解のポイントになるわけです。
そこがわかってなければ、問われ方が変わると、もうできなくなってしまいます。

で、多くの生徒が引っかかる文字式の問題は、決まりにしたがって操作するプログラム問題。

ルールは、最初に数を決める。
次のような計算方法の指示命令(コマンドと言いますが、そんな言葉は使ってません)が書かれた玉が4つあり、
A→2をひく、
B→2倍する
C→2乗する
D→はじめに決めた数をひく

玉を適当に選び、順に、計算させ、結果を求める、という問題。

逆算して考える思考力が問われています。

最初に決める数を、Nとして
3回目の結果が、常に同じということは、2回目のDの計算で、NをひいたらNがなくなってしまえばいいわけです。
ですから、1回目は、Aしかありえません。(BやCの計算では、Nはなくならない)
あとは、3回目がBのときと、Cのときを計算すれば出てきます。

最初にはめる数を、文字で表すことが、出来ないと(数字を当てはめていると)、混乱して時間がかかるでしょうね。

その次の問題は、

プログラム通りに文字式の計算をさせ、出てきた2つの式で2次方程式を作る問題です。

これらが自在に解けるようになるためには、相当な訓練が必要だと思います。

2025年03月14日